甘くて黄色い燃料にもなるとうもろこし。

とうもろこし あなたはどうやって食べる?様々なメニューを生み出す食材。

 レタス、とまと、きゅうり、ピーマン、かぼちゃ、なす、ゴーヤ、ズッキーニなど夏に成熟し食べ頃を迎える夏野菜は水分やカリウムを豊富に含みます。人の体はほとんどが水分で出来ています。夏の熱い陽射しが照りつけると体温はみるみる上昇し体温を下げようと体から多くの水分が汗となって流れ出ます。そんな時水分を多く含む夏野菜を食べることで失われた水分を補給することができるのです。

 夏野菜にはカリウムも多く含みます。カリウムは余分な塩分を汗や尿と共に体の外へと排出します。汗をかくと水分と同時に塩分も失われます。体には水分だけでなく塩分も必要です。塩分には細胞を浸透圧から守ったり胃腸の消化液を作ったり血流を良くしたりする働きがあります。塩分が不足すると細胞が壊れて肌にシミやそばかすが出来たり消化液が作られず消化不良になったり血流が悪くなることによって立ちくらみがしたりします。逆に取り過ぎも良くありません。塩分を摂りすぎると血流が増加し高血圧や糖尿病などの生活習慣病の原因になり体に悪影響を及ぼします。カリウムが働くことで塩分濃度は上手く調節されています。

 夏野菜にはビタミンやミネラルも含まれます。ビタミン群やミネラル成分は体温を調整し健全な体調を維持するのに役立ちます。ビタミンやミネラルは紫外線から肌を守り、新陳代謝を高め、血流を促し、疲労を回復させ、胃腸の調子を整えてくれます。

 今回は熱帯アメリカから大航海時代にクリストファーコロンブスによりもたらされ最近は「白い○○○○○○」が有名です。最初に日本の長崎にもたらされ明治以降の農業改革制度を契機に北海道でも大量生産した夏野菜の一つ、 ”とうもろこし”のお話です。

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とうもろこしのあれこれ。~産地・日本での生産量・収穫時期・育て方・賞味期限~

 とうもろこしはメキシコ・グアテマラの原産です。やがてヨーロッパやスペイン、トルコ、イギリス、アフリカ、アジアへと伝わりました。トルコでは当初の主食である栗に代わる穀物としてアフリカでは収穫量の高さからタカキビに代わる鉱山労働者の食料として広がりを見せます。

たかきび
中国原産のタカキビに似ていることからトウキビと呼ばれるとうもろこし。

 日本では最初にポルトガル人により長崎に伝わり熊本の阿蘇山中や中国地方の四国、山梨県の富士山麓、そして北海道の室蘭市へと広まります。最初は粒が硬いため粥や餅に混ぜて炊いて分量をかさ増しし食べていました。明治時代にアメリカから新たな品種が持ち込まれると大量生産が始まり東北地方や関東地方にも広まります。とうもろこしは中国の唐のタカキビに似ていることから北海道や関東地方では「唐のタカキビ=トウキビ」と呼ばれ西日本においては方言で「ナンバンキビ」または「コウライキビ」と呼ばれる。海外においてはフランスでは「トルココムギ」、イタリアのトスカーナ地方では「シシリーコーン」、シチリア島では「インディアンコーン」と呼ばれどの名称にも地名がついています。とうもろこしについてもう少し詳しく質疑応答形式で解説します。

◯とうもろこしとは。トウモロコシ種トウモロコシ属イネ科イネ目の植物。家畜飼料(世界の64%)やコーンスターチ、コーンシロップ、バイオエタノールなどの原料(世界の32%)、加工食品の原料(世界の4%)として利用されている。

バイオエタノールとはとうもろこしの種子粒を乾燥させ粉砕して粉状にしたものに水を加え発酵させて作る燃料です。デンプン質を発酵させ作るため二酸化炭素は排出されず大気の比率は変わらないことから再生可能エネルギーとして注目されています。アメリカではガソリンの10%に混合し自動車などの燃料として使われています。現在アメリカでは国の補助金でとうもろこしの生産を支援しています。とうもろこしの栽培には広大な農地も必要です。食用や家畜飼料用とうもろこしの価格はここ最近は値上がり傾向にあります。大豆やその他の食品の値上げも予測され反対意見も出ているなど問題も抱えている。

◯加工食品とは具体的にどんなものか。メキシコの伝統料理である牛肉、羊肉、山羊肉に野菜やチーズなどのを挟んで食べるタコスのトルティーヤ(とうもろこしから作られた薄焼きのパン)、ケニアやタンザニアの主食となるウガリ、南アフリカのシチューなどの付け合わせとして食べられるパップ、ジンバブエの主食のサザなどです。アメリカ中南米やアフリカ東部や南部は最も食用として食べる率が高い地域です。日本は年間で米の2倍は消費しているが75%は家畜飼料やコーンスターチなどの油脂に加工し消費している。

◯生食用とうもろこしの日本の生産量は。令和元年(2019年度)

第一位北海道41.4%
第二位茨城県6.7%
第三位千葉県6.7%
第四位群馬県5.0%
第五位長野県3.6%
第六位山梨県3.6%
第七位埼玉県3.1%
第八位愛知県2.6%
第九位栃木県2.5%
第十位宮崎県1.8%

◯とうもろこしとコーンの違いは。中国の唐のタカキビに似ていることから北海道と関東では「トウキビ」と呼ばれる。中国の ”唐” の ”唐土(もろこし)” から来たので「とうもろこし」となった。コーンはイギリスの穀物を総称した呼び名です。

◯とうもろこしの育て方は。春に種をまき晩春から夏に生育する。6月~9月に収穫します。高温で肥沃な深くて水はけの良い土壌を好む。茎の先端の雄花から茎の中腹にある雌花へと花粉が風により飛んで受粉するので2列に並べて植えたり雄花の開花時期をずらして植えるようにします。畝はマルチングして保温と土壌の乾燥を防ぎます。水やりをして発芽したら草丈が10cm~15cmで1ヶ所1本に間引きし草丈30cm~40cmに生長したら追肥します。草丈は2m程度まで生育します。また雄花と雌花がついた時に再度追肥します。また雄花がついたらその後1週間間隔で2~3回殺虫剤を散布しアワノメイガの幼虫が雄花から雌花へと移動するのを防ぎます。7月に雌花が数個ついたら1本の木に1~2個残して芽かきする。雌花の種子が膨らみ充実してきたら出来上がりです。雌花のひげが全体的に茶色に変色して鞘から種子が顔を出していれば種子は完熟しています。

数株を何列かに配置して育てると他の雄花から雌花へ花粉が自然に受粉します。混植は粒色が本来のものではなくなるので必ず同一品種のとうもろこしのみを植え付けます。収穫は種子に栄養分が行き届いている早朝に行うと食味も良く長持ちします。少し皮を剥いで同じ大きさの粒が揃っていて張りがあることを確認してから収穫します。

◯とうもろこし美味しい選び方は。皮は鮮やかな緑色(時間と共に鮮度が落ち薄緑色になる。)ひげは先端まで茶色でふさふさ(ちょっとでも緑色のひげは未熟な証です。ひげはとうもろこしの粒一つ一つについているので数が多くふさふさしているのが実が沢山で美味しい。)粒揃いで弾力がある(種子(粒)は根元から順に大きく生育するので不揃いは生育途中です。弾力があるのは水分を沢山含んでいる証拠でみずみずしくて美味しい。粒が多くて重みがあるとうもろこしを選ぶと良い。)

◯とうもろこしの過食部分は。重さは1本300g~450g。種子や胚芽と呼ばれる粒を包丁で削ぎ落して食べます。粒の重さは1本につき全部で150g~225gで全体の半分です。軸は粒と共に茹でてスープのだしとします。花柱(雌花のひげ)はカリウムを含み煎じてダイエット茶として飲めます。

◯とうもろこしの旬はいつ。6月~9月中旬。とうもろこしは収穫した直後から鮮度が落ちていくのでその日食べる分だけを早朝に収穫します。

◯とうもろこしの賞味期限はどのくらい。生とうもろこしは冷蔵で3日間、茹でとうもろこしは冷蔵で2日間です。冷凍すればどちらも30日間は持ちます。日にちを置いて食べる場合には保存袋に入れます。直ぐに食べる場合は生とうもろこしはキッチンペーパーや新聞紙にくるんで茹でとうもろこしはラップに包み保存します。

直ぐに食べないなら皮がついたまま冷蔵庫の野菜室に入れて保存しなるべく2~3日で食べきるようにします。皮をむいてキッチンペーパーや新聞紙で包み保存することもできます。とうもろこしは呼吸して生きているので鮮度が落ちない内に食べよう。

とうもろこしの種類はどのくらいあるのか。~食用・加工用・家畜飼料用・工業用~

 とうもろこしはさつまいもと同じでんぷん質が含まれます。皮にはセルロースという不溶性食物繊維が含まれます。人が生きていく上で必要とされる三大栄養素の一つである炭水化物は糖質であるでんぷんと食物繊維を合わせたものです。炭水化物は体を動かすのに必要なエネルギーの元になる栄養素です。炭水化物はだ液で消化される際に甘味を感じます。とうもろこしはそれぞれ違った遺伝子を持っていてその遺伝子の違いにより甘さの度合いも異なります。そこでとうもろこしは甘さの度合いにより区分することにしています。糖質には1つで成り立つ単糖(ブドウ糖、米糖)、2つから成る二糖(砂糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖)、3つ以上から成る少糖類(オリゴ糖)、10コ以上から成る多糖類(デキストリン)、唐をアルコール化した糖アルコール(キシリトール)があります。とうもろこしの糖質であるでんぷんは多糖類に分類されます。

甘味種(スイート種、スイートコーン)・食用、コーンフレークやコーンミルクなどの加工用。・種子に含まれる糖分が多いが食味が落ちるのが早い。・実を充実させる為に摘花した幼果は加工して水煮缶としてサラダに入れ食べられる。・実が黄色で甘味のある甘味黄色粒種、実が白色と黄色の甘味バイカラ粒種、実が黄色と白色と紫色のトリカラー粒種、実が白色で甘味のある甘味白色粒種がある。
爆裂種(ポップ種、ポップコーン)・ポップコーンの原料となる。乾燥させ硬くなった粒を加熱すると中の水分が蒸発し膨張した皮が破れポップコーンとなる。
破粒種(フリント種、フリントコーン)・食用、家畜飼料用、工業原料用。メキシコのトルティーヤの原料でもある。・爆裂種の元です。
馬歯種(デント種、デントコーン)・家畜飼料用、工業原料用。コーンスターチの原料でもある。・アメリカが主要生産国です。近年では家畜飼料用と同じくらいバイオエタノール生成が盛んです。・実が黄色の黄色デント種と実が白色の白色デント種がある。
糯種(ワキシー種、ワキシーコーン)・完熟すると表面がワックスがけしたようにつるつるになるのでWaxy cornと名前がついた。・実が白色、黄色、黒色、紫色と4種類ある。もち米の代用品となる。
軟粒種(ソフト種、ソフトコーン又はスターチ・スイートコーン)・加工用。・実は柔らかく砕けやすく濃厚です。

店頭で販売されている生食用のとうもろこしは甘味種でほぼ国内で生産している。最近では甘味白色粒種が増えています。

とうもろこしにはどのような栄養素が含まれているのか。主要な栄養成分を解説します。

 とうもろこしにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。主要な成分を解説する前に先ずは下記をご覧ください。

(甘味黄色粒種の100gあたりの主要な成分)

でんぷん71.2g
脂肪(飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸)5.0g
タンパク質8.6g
ビタミンB10.3mg
ビタミンB60.39mg
ナイアシン(ビタミンB3)2.0g
パンテトン酸(ビタミンB5)0.57mg
カリウム290mg
マグネシウム75mg
リン270mg
水分14.5g
食物繊維(水溶性食物繊維・不溶性食物繊維)9.0g
ビオチン8.3㎍

水分が多く含まれるとうもろこし。

 夏野菜の特徴として水分が多量に含まれていることが挙げられます。夏は汗や尿となって水分が体外に必要以上に排出されます。人は体温を常に一定に保ちながら活動しています。夏の陽射しが照りつけ体温が急激に上昇すると血流や体液から水分が失われます。すると血流が滞り胃や腸などの内蔵や皮膚組織に支障が生じます。胃腸が働かなければ消化不良になり、脳の機能が停滞すれば思考能力の低下を招きます。皮膚は水分が足りなければ張りがなくなりしわが生じます。そこで夏野菜が登場です。レタスやとまと、きゅうりなどの夏野菜が失われた水分を補給してくれます。もちろんルイボスティーや麦茶などの飲み物を飲むことでも水分やミネラルは補給できますが飲みすぎると胃腸を壊しかねません。夏野菜は咀嚼して消化するのでルイボスティーや麦茶のようにがぶ飲みすることもなくゆっくりと水分を体内に行き渡らせることができ胃腸を壊しません。咀嚼することで脳も活性化します。

余分な塩分を汗や尿と共に体外に排出するカリウムを含む。

 夏野菜にはカリウムも含みます。カリウムは余分な塩分を汗や尿と共に体の外へと排出します。汗をかくと水分と同時に塩分も失われます。塩分は水を引き込む力を持っているので血流を整える役割があります。人の血液には塩分が含まれます。血中塩分濃度は高すぎると高血圧や糖尿病などを引き起こす原因となり逆に低すぎても肌にしみやそばかすが出来たり消化液が作られなくなったりします。そこで夏野菜が再び登場です。夏野菜に含まれるカリウムが血中濃度を程よい状態に保つからです。もちろん運動したりアルコールを控えたりすることでも血中濃度を調整できます。運動すると筋肉を動かすことになり新陳代謝が活発になりそれに伴い塩分は上手く体内で吸収されます。アルコールは体内で分解する際に多量の水分を排出するので夏の暑い時期には嗜む程度にしておくと良いでしょう。とうもろこしなどの野菜や果物、魚貝類などは塩分を適度に調節し水分量を一定に保ちます。とうもろこしには塩分濃度を自動調節する効果があるのです。

良質な脂肪を含むとうもろこし。

 とうもろこしは脂肪を含みます。脂肪と言うとあまり良くないものというイメージがありますがとうもろこしには一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸が含まれます。それと同時に飽和脂肪酸も含まれます。一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルに含まれるオレイン酸など多価不飽和脂肪酸はα-リノレン酸などです。一価不飽和脂肪酸は血中の悪玉コレステロール値を下げ、α-リノレン酸は体内でDHAに変化し動脈硬化や血栓を予防したり血圧を下げたりします。総じて血液を健康な状態に保つのがとうもろこしに含まれる不飽和脂肪酸です。肉類などに含まれる動物性脂肪は余り取りたくないという人もいますが動物性脂肪そして植物性脂肪をバランス良く取ることが健康の秘訣です。とうもろこしは動物性脂肪そして植物性脂肪のどちらも含みます。

ごはんやパンに比べて糖質の含有量が低いとうもろこし。

 とうもろこしは三大栄養素も含みます。三大栄養素とは脂質、炭水化物そしてタンパク質です。炭水化物とはでんぷんと食物繊維の合わさったものです。でんぷんは糖質が10個以上連なった多糖類になります。でんぷんは口の中で咀嚼すると甘くなります。だ液がでんぷんを分解しエネルギーを創り出しているのです。とうもろこしの糖質は1本あたり24.2g(カロリー156kcal)あります。ご飯茶碗1杯あたりの糖質は55.7g(カロリー234kcal)、食パン6枚切り1枚あたりの糖質は32.3g(カロリー166kcal)含まれています。とうもろこしの糖質はご飯やパンに比べて低いと言えます。

消化吸収を遅らせる食物繊維。

 更にとうもろこしに含まれる食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は腸内で溶け出しゲル状になり糖質の吸収を穏やかにし血糖値の急激な上昇を防ぎます。また便を柔らかくします。不溶性食物繊維は水に溶けないことで腸内で排泄物のかさを増し腸のせんどう運動を引き起こし排泄を促します。食物繊維が糖質の吸収を遅らせることで糖質の取り過ぎを防ぐことができダイエット効果も期待できます。とうもろこしは一見するとカロリーが高めですがそれほど気にする必要もないのです。

その他にビタミンやミネラルも豊富です。

 タンパク質は酵素やホルモンなどの働きを助けたり筋肉や内蔵、血液、骨、皮膚、髪の毛の材料となったりします。ビタミンB1は夏バテ予防に最適で主に豚肉に含まれる栄養素ですがとうもろこしにも含みます。ビタミンB6は免疫力をつけます。神経伝達物質の材料にもなり赤血球のヘモグロビンも作ります。ナイアシンは神経・消化器系を維持する働きがありパンテトン酸は脂質や炭水化物、タンパク質の代謝を促進します。神経中枢の発達や傷の治り、皮膚や粘膜の維持にも役立ちます。ビオチンもビタミン類です。新陳代謝を促し皮膚や粘膜、爪、髪の毛を作ります。リンは遺伝子の核酸を作ったり細胞を作ったり、神経器官の働きを助けたりします。皮膚や粘膜、爪、髪の毛の材料にもなります。リン以外にナトリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、銅、セレンといったミネラル成分も微量ですが含みます。マグネシウムはリンやカルシウムと共に骨の成長や強化、維持に必要なミネラルです。とうもろこしにはナトリウムが3mg、カルシウムが5mg含まれています。他のミネラルより多くて75mg含まれます。カルシウムは5mg含まれます。

GIとは血糖値上昇指数のことです。ブドウ糖を100として定めており100に近いほど血糖値の上がる速度が速くなります。なるべくなら糖質の低い食品のみで済ませたいのだがそれでは栄養も偏り食べる楽しみが半減してしまいます。低GI食品(目安としてはGI値60以下を指す。)を組み合わせて食べれば糖質は穏やかに吸収され体への負担は軽減されます。白米84や食パン91と比べとうもろこしは70とGI値は低く太りすぎや食べ過ぎの心配はありません。

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とうもろこしの美味しい茹で方を調理器具ごとにご紹介します。~鍋・炊飯器・圧力鍋・電子レンジ~

 こんなにも体に良いのなら積極的に食べて栄養を取り入れたいと誰もが思うものです。そこでとうもろこしの茹で方を鍋、炊飯器、圧力鍋、電子レンジに分けてご紹介します。それぞれの調理器具を上手く利用して旨味を逃さず美味しく茹でて旬の季節に沢山お召し上がりください。

茹でる

とうもろこしの美味しい茹で方(鍋編)

①外皮をむき内皮を1~2枚ひげと共に残します。

②とうもろこしが被るくらいまで鍋に水を入れます。水1.5~2Lに塩を大さじ2入れます。

③途中とうもろこしを鍋の中で回転させながら(中弱火)を沸騰しない程度にして10分煮る。

④茹でたとうもろこしを10分間放置しその後ざるに上げて皮をむきます。

昔ながらの茹で方です。薄皮を残すことで水分が逃げずらくなり粒の表面は張りを保てる。ひげは薄皮と一緒に煮るとカリウムも溶け出しミネラルを余すところなく摂取できる。鍋の中でとうもろこしが被らないときには落とし蓋をします。

とうもろこしの美味しい茹で方(炊飯器編)

①皮を全てむき好みの大きさにカットし釜に並べます。

②水を適宜入れて炊飯スイッチを押す。

③15~20分程度炊いたらたっぷりの氷水に30秒~1分入れて粗熱をとる。

お湯を沸かす必要もなく手軽にスイッチオンで茹でられ便利です。茹で始めれば後はほっておいても出来上がります。

とうもろこしの美味しい茹で方(圧力鍋編)

①内皮を1~2枚だけ残してひげと軸の先端を切り取り除き好みの大きさにカットし鍋に入れる。

②1カップ200mlの水を入れ2分ほど圧力鍋にかける。

③茹で上がったら皮をむく。

水もそれ程必要なく時間も短縮できます。忙しく茹でる時間がない時でも楽に茹でられる。

とうもろこしの美味しい茹で方(電子レンジ編)

①外皮をむき内皮を1~2枚残したままとうもろこし全体をラップで包む。

②500Wで5分加熱する(600Wでは4分10秒加熱します。)

皮をむき水1カップ(200ml)に塩5~6gの食塩水を作り15分つける。

調理器具も水汲みも一切不要でスイッチ一つで簡単調理です。コーンスープなどの材料としてすり潰してとうもろこしを使いたい時など下ごしらえの時間が大幅に短縮され便利です。

とうもろこしの美味しい茹で方(オーブン編)

①電子レンジをオーブンに切り替え220度~230度に予熱する。

②天板に皮付きのとうもろこしを並べ20分~30分焼く。皮なしの場合は天板にアルミホイルを敷くと良い。

③出来上がったら皮をむき醬油をたらす。皮なしの場合には醬油を全体に塗り香ばしく仕上げる。

 とうもろこしを茹でたら軸から粒を外して保存袋に入れ冷凍しておけば1ヶ月程度は保存できます。包丁で粒を削ぎ切りする場合にはとうもろこしを横向きにして包丁の刃で回しながら切り込みを入れると簡単に手で等分できます。とうもろこしを軸が見えるように垂直に立てたら粒と軸の間に包丁の刃を入れて削ぎ切りします。
 また先端が斜め切りされた割りばしを使う方法もあります。とうもろこしの端に斜めにカットしてある割りばしの先端部分を差し入れ1列だけスライドするように粒を削ぎ落とします。あとは手の親指の甲の膨らみを上手く使い1列ずつ粒を外すように取り出します。割りばしがない場合はフォークで代用可能です。意外と簡単に取れますのでお試しください。

とうもろこし大量消費レシピ。~とうもろこしが沢山あって困った時のために~

 とうもろこしが茹で上がり粒が外せました。さてどんな風に調理して食べますか。野菜は値段が高いので貰ったら嬉しいけれども大量に貰っても消費するのが大変で困ってしまいそのままにしておいたら鮮度が落ちてしまい廃棄してしまったなどよく聞く話です。そこでとうもろこしを大量消費する為のレシピをサイトからいくつか抜粋して載せて見ました。調理手順から少しでも美味しく食べるアイデアが思い浮かべば抜粋した甲斐があります。

(とうもろこし大量消費レシピ)

とうもろこしのツナマヨ(4~5人前)

材料:とうもろこし3本、ツナ缶(油漬け)小2缶、マヨネーズ大さじ3
手順:全ての材料を混ぜ合わせる。

きゅうりのツナ和え(2人前)

材料:とうもろこし数本、きゅうり1~2本、ツナ缶(フレーク)1缶、ごま油大さじ1、めんつゆ大さじ1

手順:きゅうりは千切りにしてよく水をきっておく。ボウルにとうもろこし、きゅうり、ツナフレークを入れる。ごま油とめんつゆで和える。

めんつゆバターとうもろこしご飯(4~5人前)

材料:とうもろこし数本、米3合、めんつゆ大さじ3、バター10g、青ネギ小口切り1~2本、塩こしょう各少々

手順:米は洗い浸水しておく。炊飯器に米、めんつゆ、とうもろこしを入れて炊飯する。炊き上がったらバターを入れて塩こしょうで味を整え器に盛って青ネギをのせる。

とうもろこしの中華スープ(2人前)

材料:とうもろこし数本、(スープ)水150~250ml、顆粒チキンスープの素小さじ1/2、塩こしょう各少々、卵1個(水溶き片栗)水小さじ1、片栗粉 小さじ1/2、ネギ適量

手順:鍋に水と中華スープの素ととうもろこしを入れて中火で5分ほど煮る。水溶き片栗粉をまわし入れとろみをつける。溶き卵を入れ固まったら火を止める。器によそりネギを添える。

とうもろこしレシピ。~揚げる・焼く・煮る・そのまま・冷やし固める~

 とうもろこしは蒸して食べても焼いて食べても生のまま食べても美味しい野菜です。そこで様々な調理方法で美味しく食べられるレシピを並べてみました。参考までにどうぞご覧ください。

とうもろこしとしらすのかき揚げ(2人前)

材料:とうもろこし1本、釜揚げしらすorしらす干し50g、(衣)卵白1個分、冷水大さじ2(70ml)、小麦粉50g、醬油小さじ1、サラダ油大さじ2

手順:小麦粉を泡立て器でかき混ぜて空気を含ませる。別のボウルを用意し卵白と冷水で卵白水をつくる。混ぜておいた小麦粉に卵白水を入れ醬油を加え泡立て器でトロリとするように混ぜる。とうもろこし、しらすを加えさっくりと混ぜる。フライパンにサラダ油を敷き中火でこんがりときつね色がつくまで焼く。

とうもろこしのガーリックソテー(2人前)

材料:とうもろこし1/2本、オクラ4本、パプリカ赤1/2個、にんにく2欠け、オリーブオイル大さじ2、塩小さじ1/4、塩こしょう適量

手順:とうもろこしは50cm幅に切り芯を中心に4等分する。オクラは塩を適量ふり水洗いしヘタを落して半分に切る。バターをパプリカ赤は種をとり一口大に切りにんにくは薄切りにします。フライパンにオリーブオイルを熱しにんにくを入れて香りを引き立たせたらとうもろこしを入れる。とうもろこしの表面に焦げ目がついたらオクラを入れて塩小さじ1/4とこしょう適量で味付けする。具材に火が通ったら最後にパプリカ赤を入れてさっと炒める。

のりととうもろこしのミニチヂミ(6個分)

材料:とうもろこし1本、サラダ油大さじ1、(生地)塩小さじ1/4、青のり1g、薄力粉大さじ5、水400cc
手順:薄力粉、塩、青のり、水を入れて粉気がなくなるまで混ぜとうもろこしを加える。フライパンにサラダ油を敷き、生地を丸い形に整えながら入れる。上下をひっくり返しながら薄く焼き色がつくまで5分ほど焼く。

手羽先ととうもろこしのバター醬油煮(2人前)

材料:とうもろこし1本、鶏の手羽先6本、赤唐辛子1本、鶏がらスープの素小さじ1、醬油大さじ3、酒大さじ2、砂糖大さじ1、水1+1/2カップ、バター大さじ1、塩こしょう各少々

手順:とうもろこしは3cm幅に切っておく。手羽先は塩こしょうしておく。フライパンにバターを入れ溶かし手羽先の皮目を下にして並べて焼く。きつね色になったら裏返し端に寄せ空いたスペースにとうもろこしを入れる。とうもろこしは転がしながらこんがりと焼き色がつくまで焼く。唐辛子は種をとって鶏がらスープの素、醬油、酒、砂糖、水を加えて落し蓋をし10分煮る。

とうもろこしの味噌汁(2人前)

材料:とうもろこし1本、おろししょうが小さじ1/2、出し汁1+1/2カップ、味噌大さじ1~2

手順:鍋にだし汁を入れて中火で熱し煮立ったら味噌を入れる。とうもろこしを加えてひと煮立ちさせる。器に盛りおろししょうがをのせる。

とうもろこしとトマトのサラダ(2人前)

材料:とうもろこし1本、とまと1個、きゅうり1本、鞘付き枝豆120g、(ヨーグルトドレッシング)プレーンヨーグルト大さじ2、レモン汁大さじ1/2、おろしにんにく1/4欠け、白すりごま小さじ2、塩小さじ1/2、オリーブオイル大さじ1/2

手順:オリーブオイル以外のヨーグルトドレッシングの材料を全てボウルに入れて泡立て器で混ぜオリーブオイルを少しずつ加えて混ぜる。トマトは乱切り、きゅうりは皮むき器で縦に薄く削る。枝豆は茹でて鞘から出しておく。ボウルにトマト、きゅうり、枝豆を入れて混ぜ器に盛りヨーグルトドレッシングをかける。

最後にとうもろこしスイーツを2つ載せましたのでご覧ください。

とうもろこしのぎっしりホットケーキ(2~3人前)

材料:とうもろこし2本、卵2個、牛乳、ホットケーキミックス適量、バター又はオリーブオイル適宜

手順:生とうもろこしの粒を包丁で削ぎ落し卵を加える。水気がない時は牛乳を足す。ホットケーキミックスを少しずつ振り入よく混ぜて馴染ませチーズを加える。フライパンにバターを入れて生地を流し入れ蓋をして弱火で火を通す。追いバターをして裏返し蓋を開けたまま中火でカリッと焼く。

豆乳とうもろこしプリン(200ml容器2個分)

材料:とうもろこし1本、豆乳200ml、はちみつ大さじ1、粉ゼラチン10g、熱湯50ml
手順:熱湯にゼラチンを入れふやかしておく。とうもろこし、豆乳、はちみつをミキサーに入れて攪拌しザルでこします。出来上がったプリン液にゼラチンを加えよく混ぜ合わせ容器に流し入れ冷やし固める。

クリストファーコロンブスの新大陸発見に合わせてヨーロッパに持ち込まれたトウモロコシはトルコで最初に大規模栽培が行われトルコ小麦として栗に代わる食糧として急速に広まりました。ヨーロッパでは貧困層の食糧として受け入れられ貿易船により瞬く間にスペイン、イギリス、アジア、アフリカへと広がりました。
 日本でもポルトガル人により長崎に伝わりやがて九州、四国、関東、そして北海道へ北上し今では各地で栽培されています。新しい品種がアメリカからもたらされ北海道では大規模栽培が行われるようになりました。最初は雑穀扱いで粥や餅にかさ増しして食べられていたとうもろこしはコーンスターチやコーンスープなどの加工品として食べられるようになりお米の2倍の消費量を誇る一大作物へと成長しています。
 アメリカではバイオエタノールとして工業用に利用され青森県では皮からスリッパも生産されています。
 圧倒的に高い収穫量を誇るとうもろこしはこれから期待の食品となり得るのでしょうか。現在日本ではとうもろこしはほぼアメリカからの輸入に頼っています。経済が発展し人口が増大する現代においてとうもろこしはどこまで私たちの暮らしに身近な食べ物となるのだろうか。

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