朝食にパンはいかが?

パン 日本の食卓に欠かすことのできない主食

 皆さんはパン党、ごはん党どちらですか。今回は主食としてパンはどうなのかという観点からお話を進めてみたいと思います。昔は玄米に魚やごぼうを添えてというのが日本人の食生活のスタイルでした。それが今や「朝食は食べません。」とか「あたしお菓子しか食べないの。」とか言う人も当たり前のように存在する状況があります。

 そこで栄養学やカロリー消費の観点からパンはどうなのかというテーマで探ってみたいと思います。ごはんしか食べないという人も朝は抜きますという人も是非とも耳を傾けてほしいです。

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ご飯とパンのどちらが好きですか?

パン
ごはん

 総務省の統計によれば朝食はご飯という人は39%、パンは50%、抜きは11%です。また平成20年(2008年)以降パンの消費量は年々高まっていて平成47年(2035年)には1.33倍になると推定されています。

 その一方でパンよりご飯の方がカロリーが低く、脂質も多く含まれていないのでパン党の人に比べてごはん党の人のほうが太りずらいと言えます。

◯パンとごはんのカロリーを比較すると…

パン260kcal ごはん168kcal

◯パンとごはんの脂質を比較すると…

パン4.2g ごはん0.3g

パンと違いごはんはおかずを一緒に摂るので栄養も十分に摂れるようです。加えて年収1000万円以上の人の9割が朝はご飯をよく食べているという。

パンはアヘン戦争をきっかけに広まった。

 では何故これほどまでにパンが食べられるようになったのでしょうか。それは戦後の食糧難が関係しています。19世紀半ばの1840年8月にイギリスと中国によるアヘン戦争でイギリスが勝利をおさめます。すると今まで中国を先進的な国として文化や技術を学んでいた日本はそれほどの中国という大国がいとも簡単に敗北していく様子を見て愕然とします。さらに1853年7月にペリーの黒船来航が起こりました。これにより日米和親条約を結ばざるを得なくなるのです。

 そこで恐怖心を募らせた日本は軍備増強を進めます。このとき手軽に食べられるパンが広まっていったと言います。そのまま何のおかずもいらずにご飯のように水で洗って焚いてという手前もかからず手軽に食べられるとパン食が広まっていったのです。

パンの誕生物語とは。

 もともとパンは古代メソポタミア(紀元前3500年から525年にチグリス川とユーフラテス川の間にある平野に根付いた文明)で小麦粉をこねて焼いたものを食べたのが始まりです。それが中央アジアや西アジアで小麦粉を栽培するようになります。小麦の生産が本格的に動き出します。さらにぶどうを砕いたブドウ液という一種の甘味料を入れたパン種から作られたパンも登場します。現在の天然酵母パンです。

古代メソポタミアて食べられていたパン。ビール酵母で発酵させていた。

しっかりとした食感があり、ほんのりとビールの味がする。

ビール酵母パン

 パン職人と呼ばれた人達はアジア全域のみならずアフリカ諸国にまでパンを伝え歩きます。やがてナショナルブレッドなるその国独自のパンを作る取り組みが始まります。フランスではクロワッサン、ロシアではライ麦パンなどです。日本では明治時代に木村官兵衛という人物があんぱんを開発します。これがなんと天皇に気に入られて広がりを見せます。木村屋のあんぱんです。こうしてパンは主食として世界中で食べられるまでになります。

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朝食はしっかり摂ろう!!

 表はご飯とパンのカロリーと成分を比較したものです。冒頭で言ったようにパンはカロリーや脂質が高いのがよくわかります。パンはバターや卵や牛乳を練り込んで作られているので非常に脂質が多くなるんです。でもちょっと待ってください。これからお話しするのは運動とカロリーの関係です。少しはパンも捨てたものではないと理解していただければ嬉しい限りです。

 カロリー脂  質炭水化物 蛋白質ビタミン B1  B2カルシウム鉄 分
ご   飯168kcal0.3g37.1g2.5g0.02g0.01g3g0.1g
パ   ン                                                                       260kcal4.2g46.4g4.0g0.07g0.04g23g0.5g

 人間は日々新鮮な酸素を口や鼻から取り入れ、血液を循環させて内蔵を働かせて老廃物を外に出しています。運動し汗をかくことで体温は下がり一定の温度保ちます。また食べ物を口から入れて胃や小腸で消化し栄養を取り入れています。呼吸をして血液循環を促し運動して汗をかき、美味しいものを食べ栄養分を吸収することは人が生きていく上で欠かせない営み(基礎代謝)です。運動も重要です。運動することで余分なカロリーが消費されます。

 食べると太るので朝は何も食べないと朝食を抜いてしまうとします。すると昼時になり体は悲鳴をあげかえって必要以上栄養を摂ろうとします。摂り過ぎた栄養はそのまま体内に蓄積されます。つまり何も食べないことがかえって栄養の摂り過ぎになるのです。

 実は基礎代謝が良ければ必要以上に栄養分を蓄積しない体質になります。結論を言えばパンは脂質が多く、カロリーも高く摂り過ぎは良くないと考え控える必要性はないのです。

 脂質は太る原因と思われがちですがある程度の備蓄も体の健康を考えれば大切です。脂質(グリコーゲン)は体を維持するのに必要とするエネルギーが不足した時に分解されて体がバテるのを防ぎます。またパンをふんわりと柔らかくし美味しくする効果もあるのです。

 美味しく食事を摂り楽しく体を動かししっかり睡眠をとる(規則正しい生活)ことでカロリーの摂りすぎを防ぎ心身ともに健康に生活することができるのです。

カロリーを適度に消費すればパンの脂質も怖くはない。

 ではどうしたら基礎代謝を高めてカロリーを程よく消費させ脂質をバランス良く取り入れられるのかを考えていきたいと思います。ちなみにカロリーとは1ℓの水の温度が1度上がるのに必要なエネルギーです。まず野菜を食べることです。野菜には食物繊維が多く含まれるので消化に時間がかかります。よってカロリーを多く消費します。

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最近ではブランパンが増えています。普通小麦粉は表皮や胚芽を取り除き製粉します。ブランとは表皮のことです。胚芽とは芽になるもので植えるとやがて成長し小麦の苗木になります。ブランパンは文字通りブランを配合したパンです。ブランはシリアルやクッキーに入っていることが多いです。全粉粒は小麦の粒(表皮と胚芽も含めて)をまるごと挽いたもので茶褐色で表皮と胚芽の香ばしさが加わり歯ごたえがあります。ブランは不溶性食物繊維が豊富で、胚芽にはビタミンB1B2などが含まれています。カルシウム、鉄分などのミネラルはブラン、胚芽の両方に入っていて通常の小麦粉よりも含有量は多めです。
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 また辛いものは汗をかきますから基礎代謝に当たります。また出来れば10時と15時に間食を摂ると良いのです。お腹を空にすると空腹感が増してしまい余計に食べてしまうからです。また常に何かが胃の中で吸収されている状態を作り出すことで消化時間が稼げます。

 運動はどんなものが良いのか。腹筋運動や背筋運動など筋肉を動かすことが重要です。筋肉を鍛えることで基礎代謝力も上昇します。

 またウォーキング、ランニング、水泳、サイクリング、などは心臓の血液を動かしますから心血管運動を引き起こして基礎代謝を上げる効果があります。そこまでしなくても毎日最寄り駅より手前の駅で降りて歩く、自転車通勤する、エレベーターではなく階段を使うだけでカロリー消費を促すことができます。また身振り手振りを交えて話をする、髪の毛を振るなどの行為も運動するのと同じく効果があります。

 体幹トレーニングも良いと言えます。腹筋、肩甲骨、股関節など体の内側にある胴体部分の筋肉を鍛えることで姿勢も格段に良くなり肺、心臓、胃腸などが所定の位置に収まります。すると呼吸のリズムが整い心臓により血液が行き渡ります。消化不良も改善され肩こり、腰痛も解消します。

ウォーキング

 先ほどの表を見ると炭水化物、たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄分の全てのにおいてパンはご飯を上回っています。炭水化物は脳の活動を活発にし、たんぱく質は血液や筋肉を作り出し、ビタミンB1B2は糖質をエネルギーにかえ、カルシウムは歯や骨を作り、鉄分は貧血を予防します。

 結論から言うと適度な運動や睡眠そしてバランスの良い食事を心がければカロリーや脂質をそれほど気にせずにいられるのです。少しはパン食に傾いてますか。

パンが出来るまで。

ここからはパンが出来るまでの工程をさらりとお話します。

工程①中種を作る。小麦粉、イースト菌、水を混ぜ合わせる。
工程②発酵させる。4~5時間、温度が27度、湿度が70%~80%の環境下で寝かせる。
工程③こねる。風味付けの小麦粉、食塩、砂糖、油脂、シナモンや紅茶などの風味付けの材料     を加えてこねる。
工程④分別する。1個ずつに切り分けて、丸めて20分寝かせる。切り分けたパン生地を回復さ      せる為に再び寝かせる(中間発酵)。
工程⑤型にいれる。切り分けたパンを一度ガス抜きします(発酵を促進します)。その後に形を整       えて型にいれる。
工程⑥さらに発酵させる。40分間休ませる。温度35度~38度。湿度80% 。
工程⑦焼く。200度~250度で30~40分。型から取り出して1時間30分冷ます。

 パンを作るためには浄水と酵母は欠かせないものです。酵母は温度や場所によって発酵具合がその都度変わるので同じパンの味を出すことはかなり根気と労力のいる作業と言えます。パン酵母は水と糖分を分解して炭酸ガスを作り出しパンを膨らませる働きをします。これによりふっくらした弾力あるパンを作り出すことができるのです。この食感もまたパンを美味しいと感じさせる大切なものです。

 酵母は天然酵母とイーストに分けられます。天然酵母はスーパーで買える野菜や果物や穀物などに付いています。イーストはいわゆるパン酵母のことで生イースト、ドライイースト、インスタントドライイーストの3種類に分類されます。一般家庭ではインスタントドライイーストが予備発酵させる必要もなくそのまま小麦粉に混ぜるだけで済むので使い勝手がよいと言えます。

 今は精米技術が発達しよりお米を細かく粉砕することができるのでうるち米やもち米を使ったパンも多く見られます。うるち米はふっくらした食感を生み、もち米はもちもちした粘り気を持たせます。もともとは和菓子の原料として利用されていましたが製パン技術が向上するにつれてパンにも小麦粉に代わる材料として用いられるようになりました。

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各国特有のパン

 ここで代表的なパン(ナショナルブレッド)を紹介します。

  • シミット(トルコ) ドーナツ状のパンに胡麻をたっぷりとまぶしたパン。バター、クリームチーズを付けて食べる。
  • アジュージャ(チリ) 朝食や昼食ではよく食べられているスーパーでも気軽に買えるパン。パサパサ感があるのでハムやチーズを付けて食べると良い。
  • クロワッサン(フランス) ウィーンが発祥のフランス菓子。代表的な国民食。生地とバータ            ーを何層にも重ねて焼き上げたサクサク食感のパン。カフェオレに浸して食べる。
  • ライ麦(ロシア) ロシア料理の付け合わせに欠かせないパン。厳しい自然環境でも生育する        為重宝されている。柔らかな食感がある。    
  • フォッカチオ(イタリア) イタリアでは代表的な平焼きパン。ピザの原型。オリーブオイルを付けて食べるかハムチーズを挟んで食べる。  
オリーブオイルのお話
 オリーブオイルとはオリーブの実そのものを搾り油分を分離したものです。オリーブオイルは虚血性心疾患、動脈硬化、心筋梗塞など血管系の疾患予防に効果があると言われています。オリーブオイルにはストレスにより増える活性酸素を抑えがんを予防します。また悪玉コレステロールを減らすことで活性酸素が悪玉コレステロールを酸化させ動脈硬化を招くことを防ぎます。オリーブオイルは皮膚を柔らかくし角質を滑らかにして乾燥によるしわを防ぎます。オリーブオイルの主成分であるオレイン酸には大腸まで届き腸壁を刺激し腸のせんどう運動を促して腸の調子を整える作用もあります。
 オリーブオイルは品種、収穫時期、収穫した地域により味や風味が異なります。実はオリーブオイルにはポリフェノールの一種であるオレオカンタール、オレウロペインが含まれていて苦みや辛みといった風味の違いを生みだしています。クロロフィルはオリーブオイルの緑色の成分です。オレオカンタール、オレウロペイン、クロロフィルには活性酸素を抑える抗酸化作用があります。ビタミンEは美容成分にも使われます。植物ステロール類のβシトステロールはコレステロールを阻害します。
 オリーブオイルは酸度によりいくつかに分類されます。エキストラバージンオリーブオイルは酸度0.8%以下のバージンオリーブオイルです。酸度はオリーブオイルが酸化する度合いのことです。酸度が0.8%以下の味や香りが完全であると評価されたものがエキストラバージンオリーブオイルになります。
 日本ではエキストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルが販売されています。ピュアオリーブオイルは酸度が0.3%以下の風味が基準に満たないランバンテバージンオリーブオイルを脱色脱臭したオリーブオイルに他のバージンオリーブオイルを加えたバージンオリーブオイルです。
 バージンオリーブオイルは物によっては180℃を超えるとで味や香りが損なわれると言われています。そこでそのまま飲むという選択肢が生まれました。実際に味噌汁や納豆、スムージー、野菜ジュースに入れたり、パンにつけたりして飲んだり食べたりして取り入れる方法も健康にはよいでしょう。基本的にはオレイン酸は加熱してもその効能が失われることはありませんので調理しても問題ありません。
 保存は直射日光の当たらない冷暗所で保存して1~2ケ月で使い切るようにします。また気温が低くなると固まることがあります。オレイン酸は熱には強いですが冷やすと固まる性質があるからです。固まってしまったら湯煎するか温度の高い所に移動させて暫く置いておきます。但し何度も固めたり溶かしたりを繰り返すと劣化の原因にもなりますから注意が必要です。泡立ちがある、臭いがするといった場合は劣化しているので捨てましょう。
 1日の摂取量の目安は大さじ2杯までとされていますので上手く毎日の食卓に取り入れて健康な体づくりに役立てたいものです。
  • ソーセージロール(オーストラリア) ミートパイに並んで人気のあるパン。ひき肉、パセリ、                 人参、玉ねぎをパイ生地で包んで焼いたもの。マスタード、胡麻、ケチャップなどで食べる。

                 

  • カレリアピーラッカ(フィンランド) 国民的なパイ料理。ライ麦と小麦でできた生地を薄く伸ばしてライスプディングとマッシュポテトをのせて焼き上げたもの。溶かしバターに浸して完成。             
  • イングリッシュマフィン(イギリス)  パイ生地にトウモロコシ粉をまぶして焼き上げる。アメリカのマフィンより柔らかい。紅茶と相性抜群。    
  • ベーグル(アメリカ) ユダヤ系ポーランド人によりもたらされた。リング生地を茹ででから       焼いたもっちりした食感のパン。クリームチーズを塗る。サーモンやチーズを挟んで食べる。
  • あんぱん(日本)  明治時代に木村屋ベーカーリーが開発。栗、桜を練り込んだものや揚げたものまである。

 米を主食にしていた日本人にはパンは馴染みのない味でした。そこで木村安兵衛は次男の英三郎と日本人の口に合ううるち米と麴菌から作った酵母を使って洋菓子の原料の餡を入れてあんぱんを作りました。これがビタミン補給にも良いという評判が広まり戦時中の主食としても重宝されます。第一次世界大戦中に敵国であるドイツ人の捕虜が日本の各地に収容されたことからライ麦パンが、また同盟国のアメリカからは砂糖やバターを使った菓子パンの原型がもたらされました。その後製パン技術が発展しイースト菌なども使われるようになります。第二次世界大戦で一時期衰退しましたがアメリカからの救援物資である小麦粉が届いたことに加えてパンと脱脂粉乳の学校給食が始まるとパン食が復活しました。

木村屋あんパンはこうして生まれた。
 木村安兵衛は明治政府が設立した東京府職業授産所の所長で木村屋本家の木村重義を頼り事務職に就きます。その後に木村安兵衛はオランダ人のコックをしていた梅吉という人物にあったことで新橋駅近くにパン屋を開店します。屋号は妻の名前である文(ぶん)と次男の英二郎の一字をとり文明開化の文に因んで「文英堂」としました。
 明治の始め頃には日本にはまだ外国のようにパンという食べ物がなかった時代の話です。木村安兵衛は日本人の好まれるパンは何かと考案したことから木村屋のあんパンの歴史が始まりました。当時のパンはポップを原料とした固いパンが主流でした。店頭で売ったり行商に売り歩いたりしたものの全く売れずその後に店は大火により焼失してしまいます。
 翌年京都府の尾張町に新たに店を構え「木村屋」と店名を改め木村安兵衛はひたすら日本人の口に合うパンは何かを追求し続けます。弟の栄三郎やパン職人武藤勝蔵にも協力を仰ぎ考え抜いていたある日、米と麹と水から出来る酒種を原料にすることを考え出します。饅頭と同じように餡を入れてみてはどうか?和菓子屋ならではの発想があんパンを大ヒット商品に押し上げます。
 当時はへそパンと呼ばれたあんパンの中央にはくぼみがあり奈良の吉野山から取り寄せた八重桜の花びらの塩漬けが添えられました。重鎮の山岡鉄船と交流があった安兵衛はあんパンを明治天皇に献上しました。さらに重鎮の山岡鉄船は自ら徳川慶喜にもあんパンを届けたと言う。
 木村屋三代目儀四郎はビスケット工場を建設し乾パンやジャムパンも考案されました。ジャムパンはビスケット生地にジャムを挟む工程をヒントに開発されました。

 現在、日本各地には様々なご当地パンなるものが存在しています。そこで都道府県ごとに地方の人なら知っているパン各種をご紹介したいと思います。

日本のご当地パンをご紹介します。

(東海地方)

北海道ビタミンカステラ大正6年旭川で作られた。卵と砂糖は当時は高価で手に入らないので小麦粉をその分多く使い日持ちするように改良しました。ビタミンB1B2入り。学校給食にも出された。
ちくわパンもちもちふわふわのパン生地の中にツナサラダを詰め込んだちくわが入っている。ちくわのぶりっとした食感とパン生地のもちもち食感が合わさって他にはない食感がある。
青森イギリストーストマーガリンとグラニュー糖の絶妙な味わい。食感はジャリジャリしている。イギリス大使館公認。夕張メロンゼリー&ホイップ、青森県産カシスジャム&練乳クリーム、ピザ風、コーヒークリーム味。
岩手マーガリンサンド昭和23年創業のシライシパンのロングセラー商品でシライシ坊やのパッケージが目印です。金時豆とマーガリン入りのコッペパン。
秋田アンドーナツ生地は薄く餡がぎっしり詰まっている揚げパン。
宮城クリームサンドピーナツ風味のクリームが挟んである。ふわふわでもちもちの食感です。
山形ベタチョコ平たい楕円形のパンにバタークリームを塗りチョコレートをコーティングしました。東京オリンピック開催年に発売開始。粒イチゴチョコ、ナッツチョコ、ホワイトチョコ、ブルーハワイ(水色)もあります。
福島クリームボックス食パンにミルククリームが塗ってある。食パンのイラスト入りのパッケージも何とも言えない表情です。

(関東圏)

茨城奥久慈卵のとろーりクリームパン奥久慈卵をたっぷりと使ったクリームパン。
栃木温泉パン喜連川町の事業で温泉が湧いた記念に命名した。くるみ、黒糖ココア、メープルキャラメル、胡麻味。ふわふわのもちもちの食感で分厚い。
群馬味噌パンコッペパンに優しい甘味の特製味噌だれをサンド。群馬県産の製粉100%のコッペパン。
埼玉クロワッサンBCアーモンドケーキをクロワッサン生地で包みクッキーと砕いたアーモンドをトッピングした。Bはバターのこと、Cはクロワッサン、クッキー、ケーキを意味している。
千葉サンオレ50年以上愛される手作りタマゴサラダパンです。外側は固く香ばしく中は柔らかい。
神奈川ポテチパン昔ながらのパン生地にみじん切りのキャベツとポテトチップスを挟んで青海苔を入れた。パン生地の甘さとポテトチップスの塩気が癖になる味。自家製マヨネーズとじゃがいもを入れたポテチパンもある。
東京ハチミツパン老舗店のタカセ洋菓子の人気パンの一つ。そのままくぼみに沿ってちぎって食べる。ふわふわで上品な甘さがある。

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(北陸地方)

新潟笹だんごパンネーミング通りに笹だんごを薄い米粉パンの生地に包んだ。しっかりとしてもっちりとした食感のパンです。笹だんごを紹介する目的で作られた。笹とよもぎの香りがする。
石川頭脳パンビタミンB1が多く含まれる頭脳紛を使ったパンにレーズンが入っている。ラムレーズン入りや食パンの型に入れて焼いたものもある。ビタミンB1はふどう糖をエネルギーに変えて脳を活性化するのでこの名がついた。
富山ひすいパンこしあんパンの表面をひすい色の羊羹でコーテイングした。清水製パンの創業者がバレーボール競技の普及活動をしていた時に地元のヒスイ海岸から名前を譲り受けた。 
 昆布パン昆布消費量が日本一の富山らしいパン。昆布の風味と塩気に米粉パンのもっちりした食感が何とも言えない味わいです。
長野牛乳パンふわふわのカステラ生地のパンにミルククリームをサンドイッチしてある。甘党には堪らない味です。
 味噌パンビスケットのような味わいのあるパン。甘い味噌の香りがする。
岐阜県みそぎパン小倉あんと白餡のあんぱんを串さしにし焼いたもの。岐阜県羽島市のみそぎ神事が毎年行われるのにちなんで作られた。

(東海地方)

静岡のっぽパン全長34cmのサンドパン。三島市楽寿園のキリンが人気者だったのでパッケージのイラストに採用した。クリーム、ピーナツ、丹那牛乳がある。 
 はりすさんの牛乳あんぱん安政5年初代アメリカ総領事タウンセントハリスが牛乳を日本にもたらしたことをきっかけにして作られた。こしあんバター、牛乳を練り込んで作られた生地は温めるとバターと牛乳の風味が広がる。 
 ようかんパン粒あんを生地に包み込み焼き上げようかんでコーテイングしバニラクリームを中央のくぼみにトッピングした。
愛知おぐらトースト風サンド食パンに小倉餡とマーガリンを挟んで2つに分けたもの。
滋賀サラダパン販売当初はキャベツとマヨネーズでしたが日持ちするようにその後は沢庵とマヨネーズになった。57年間変わらない味。
京都カルネマーガリン、スライスオニオン、ハムをフランスパンに挟んだシンプルな懐かしいパン。 
 太鼓あんぱん京都のパン屋「志津屋」のあんぱん。
兵庫あん食クリーミーな食パンに粒あんがマーブル状に入っている。ずっしりと重みがある。

(近畿地方)

三重アンフライ水羊羹のような滑らかな漉し餡が挟まれた揚げパン。
大阪跳び箱パン跳び箱を模つた甘いサクサクとした食パンです。 
 サンミークリームをサンドしたケーキ生地にチョコレートをコーティングしたパン。正にクリーム、チョコレートそれにケーキ生地の三位一体の絶妙な味です。
和歌山和歌山コッペしっとりしていてふわふわの天然酵母を使った甘酸っぱいジャム入りコッペパン。みかん、もも、あまおうの味がある。

(山陰地方)

鳥取ブドーパンラム酒入りのクリームと干しぶどうが入っている。
島根バラパン薔薇のような形にカットされているパン。生クリームが入っている。コーヒー味の「コーヒーバラパン」もあります。
岡山バナナクリームロール黄色い甘くてふわふわしたクリームをサンドしたコッペパン。ピーナツ、チョコレート、コーヒー、苺、マーガリンもある。
広島メロンパンずっしりと重くてアーモンド型で白餡が入っている。パッケージにはメロンの絵柄が入っている。

(四国地方)

香川豆パンふわふわの希少糖のシロップを使った生地に大粒の甘くて柔らかく煮込んだ金時豆が入っている。 
 あん餅雑煮風パン米粉パンに大福、白味噌、漉し餡が入っている。
徳島鳴門金時パン鳴門金時をふんだんに使ったパン。 
 アイスパンアイスを挟んだりクリームのように生地に閉じ込めたりしたパン。
高知ぼうしパン麦わら帽子を模つたパンで上部の帽子の部分はコッペパンで下部のツバに当たる部分はカステラで作られている。
愛媛みかんパン生地にみかんが練り込んである。 
 みかん食パンみかんペーストを練り込んだ食パンです。

(九州地方)

長崎サラダパン大正6年創業の「東洋軒」、その後「ぱんのいえ」がレシピを受け継いで作っている。バーガーのパンにポテトサラダとハム1枚そのまま挟んである。戦後の貧しい時代に庶民の主食として食べられていたこともある。 
 出島のパン日本の鎖国時代にオランダ商館長が阿蘭陀屋敷で食べていたパンです。イースト菌ではなく甘酒と酒粕で発酵させた。
福岡マンハッタンサクッとしたドーナツの生地にチョコレートがかかっている。「チーズマンハッタン」はドーナツの甘さとチーズの味が何とも言えない絶妙な味を醸し出す。 
 コッペパン50年以上もの間学校給食にパンを提供している唐戸ベーカリーと博多阪急のコラボ商品です。おやつコッペ、スイーツコッペ、おかずコッペ、揚げコッペの4つのジャンルで季節限定商品も合わせて30種類以上はある。
宮崎ジャリコッペコッペパンにグラニュー糖入りのバタークリームを挟んである。すっきりした甘さにジャリジャリした食感が楽しい。レーズン、チョコレート味もあります。
熊本あんバター氷砂糖を使ったあんこにバターのコクが合わさる。 
鹿児島ラビットパン白あんぱんに羊羹をコーティングした。
沖縄ゼブラパンパンとパンの間に粒入りピーナツクリームと黒糖のペーストが挟んである。断面がしま模様に見えるので名付けられた。ボリューム感満載の30年間のロングセラー商品。

 以上、代表的なナショナルブレッドそして都道府県別にご当地パンを挙げてみました。お気に入りのパンは見つかりましたか。ライ麦パンは消化に一定の時間かかかりますから満腹感が得られます。イングリッシュマフィンに含まれるとうもろこしはビタミンB1B2カルシウムを含みますからパン生地との相乗効果が期待できます。

 最近テレビでもパン好きの芸能人が流行りの街のパン屋さんを食べ歩く番組が放映されたり、パンを通じて町おこしをしようという試みをする地域振興も各地でなされています。街に出かけたらぶらりとパン屋さんに立ち寄ってみるのも楽しいものです。

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